サービス・実例Service

トモズ:カタリナのアナリティクスから成長因子を発見できる

課題利益の拡大
導入ソリューションデータコンサルティング
効果粗利の改善

わたしたちカタリナマーケティングジャパンは、年間売上10兆円に及ぶ購買データ解析の経験をもとに、各リテーラー様の個別の顧客分析や価格戦略など、戦略設計・マーケティング施策の展開・効果測定まで、経営視点での改善サービスを一気通貫でご提供しています。

今回は、カタリナの実績のなかから、株式会社トモズさまとの顧客データコンサルティングのお取り組み実例をピックアップ。お取引先さまとの対談から、その狙いを探ります。

株式会社トモズ
1993年の創業以来、医療・ヘルスケア機能の高いドラッグストアとして独自に発展。「かかりつけ薬局」を企業理念に掲げ、首都圏を中心に約220店を出店。

お話を伺った方
取締役 兼 CDO 店舗運営部分掌
渡瀬康生さま

カタリナ担当
カタリナマーケティングジャパン
ビジネスコンサルティング室 室長
市川

業績へのインパクトを導き出すカタリナのデータコンサルティング

右から:トモズ渡瀬さま、カタリナ市川

トモズ渡瀬さま:トモズでは「かかりつけ薬局」という特徴を押さえながら、地域の皆様にとっての利便性を兼ね備えた店舗を展開していきたいという考えがあります。その独自性をより伸ばすべく、都市型のドラッグストアとしてDX視点も加味し、事業展開を進めています。

カタリナ市川:カタリナは過去数年間にわたり、顧客データの分析からはじまり、店頭での顧客獲得施策や重点顧客の特定など、さまざまな角度からトモズさまのデータマーケティングのサポートを行っています。現在ではコンサルティングでのサポートをさまざま展開させていただいていますが、どのような点が評価いただけておりますでしょうか。

トモズ渡瀬さま:ここ数年、我々リテーラーはパンデミックによる新しい生活様式の展開などにより、存亡の危機とも言える環境変化を迎えていました。そんななかでカタリナとのある取り組みのなかで、昨年一年間、粗利を上げるという取り組みに成功し、パンデミック後の業績回復を行うことができています。

トモズ渡瀬さま:特に、デシル分析と価格弾力性分析です。この2つはトモズの顧客戦略を構築するうえで、大切な分析手法として位置づけています。集中して向き合うべきお客様の判別であったり、PLのなかでどこを改善できるかであったり、施策単体ということではなく、トモズというブランド総体としてどこに前進の余地があるか。カタリナはわたしたちの全体像を見たうえで提案をくれるので、単に施策のベンダーという立ち位置ではなくなっています。他のベンダーとの大きな違いですね。自分たちの施策がどううまくいったかというレポートではない、トモズにどんなインパクトがあったか、それが経営にどんな影響をもたらすかという視点で話ができるパートナーです。

カタリナ市川:カタリナとしては、お客様の実利や事業拡大にインパクトすることを念頭に各種サポートを展開しています。ベンダーではなくパートナーのようなイメージで捉えていただいていること、たいへんありがたく思います。

ONE TO ONEを深掘りするアプローチ

トモズ渡瀬さま:冒頭述べましたが、トモズではお客様の需要や利便性に寄り添うことが重要だと考えているので、そのためであれば聖域なくさまざまなことを推し進める必要があると考えています。

そういった意味でも、カタリナと取り組んでいるお客様へのone to oneアプローチはとても意義のあるものです。バスケット内黒字をつくるためのアナリティクス、顧客セグメントごとのアプローチの最適化。昨年1年で粗利を上げることに成功していますが、その結果が出たのも、業績にインパクトを与えるという観点からのさまざまな分析もそうですし、その分析結果を改善につなげるためのヒントもご提供いただけているからです。

例えば、我々の店頭には、スペースを取るが単価は安いという商品があります。単に店頭での効率を考えていたら、その商品は扱わなくなる可能性もある。しかし、その商品を買っている顧客層というのは、デシル分析でVIPと算出された顧客層に次いで、わたしたちの店舗に足を運んでくださる方たちだったわけです。こういうことがわかるようになると、one to oneでさまざまなお客様にどんなアプローチをするべきかということがわかってくる。

ビジネスを農耕に例えるのなら、カタリナは米(利得)を提供してくれるだけではない。米の実らせ方を教えてもらっています。さらに今では米そのものの品種改良もサポートしていただいているようなイメージです。

顧客に寄り添うのなら、アプローチのハイブリッド化はハズせない

カタリナ市川:トモズさまでは顧客へのアプローチのDX化、いわゆるマーケティングDXにも取り組んでいらっしゃいます。重要視していらっしゃるポイントはどこでしょうか。

トモズ渡瀬さま:ことDXという観点も加えるなら自社アプリです。どのようなコンテンツを提供して、そこにどんな反応があるかからロイヤル顧客化までのジャーニーをしっかり捉えていかなければと考えています。

しかしそもそも、アプリ会員100%という世界観は果たして成り立つのかと。カード会員様が必ずアプリに移行してくれるかというとそうではない。そうした中でカードを廃止してしまうと取りこぼしが起きる。

そうなると、顧客へのアプローチはデジタルと紙のどちらも用意しておく必要があるなと考えています。カタリナが提供してくれている紙によるターゲティングオファーも変わらず必要だし、デジタルでのオファーも必要です。お客様の利便性に寄り添うのであれば、アプローチ手法はハイブリッドで展開していく必要があると考えているところです。

カタリナ市川:弊社としても、お客様の状況に合わせて等しく価値を提供するという視点で、デジタルも紙も必要であると考えています。実際にフランスでは、アクセシビリティの観点から、紙のクーポンを廃止してはならないという条例ができるなど、世界的にもハイブリッド形式でアプローチ手法を用意しておくという流れもあるようです。カタリナでも、デジタルからのアプローチも、紙でのアプローチもどちらもご用意しています。

プラットフォームとしてマーケティングDXを深めるパートナーに

トモズ渡瀬さま:トモズではDXは重視しているポイントです。そのうえで、カタリナにはプラットフォームとしてリテールメディアの可能性を提示してもらえることを期待したいですね。これまでの取り組みのなかからも吸収できるものがたくさんありますが、もっと。笑

カタリナ市川:はい、これからもデジタルと紙のハイブリッドでの価値提供を強力に推し進めたいと考えておりまして、コンテンツ提供の仕組みについても構築を進めているところです。近いうちにまた大きな発表をお知らせできるのではないかと考えています。

トモズ渡瀬さま:可能性のあるところにはしっかり突き詰めて考えていく、というのが私たちの考え方です。その可能性があるところを、カタリナさんとは今後も探っていけたらいいですね。

カタリナ市川:トモズさまのような小売業界のプレイヤーは、目まぐるしく変わる消費者の生活を最前線で支える役割があるのだと思います。そういった方々にとって、市場・生活の変化を正確かつ迅速に捉えることは重要です。

現在カタリナでは、マーケティング活用可能なショッパーデータを集積する座組みを構築し、小売業の皆様からお預かりするデータとは異なった角度から、さらに深いインサイトを得る仕組みを整えています。そこから市場売価/市場販売構成比データをスピーディーにご提供し、その把握を通じてお客様の改善余地を明らかにできるサービスの準備を進めているところです。

これからも、さまざまな角度から事業成長のサポートを続けてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。